Network Monitoring Solution

DIY ネットワーク監視ソリューションのコスト計算

DIY(自力で行う)ネットワーク監視ソリューションを構築してうまく行くとすれば素晴らしいですが、規模が大きいネットワークでそのようなツールを構築して維持するためにかかるコストはどれぐらいになるでしょうか?

IT サービスのスタートアップ会社、マネージド・サービス・プロバイダ(MSP)、社内の IT 部門などが、自分たちで独自の監視ソリューションを構築できるなら、大いに歓迎されるべきことでしょう。購入してすぐに使えるようなソリューション(Commercial-Off-The-Shelf 、COTS)を調達するための予算がなかったり、社内外のユーザーにサービスを提供するために必要なスキルを十分持っているはずだという思い込みがあったり、いろいろな理由が考えられますが。

監視ツールの DIY 構築は、たいてい、正式な業務として念入りに計画されるわけではなく、ユーザーからの要望で開始され、進展していくことが普通です。時間が経つと、通常は自家製ツールを使う組織内のごく少数の人か、ひょっとしたらただ一人の担当者が責任をまかせられることになります。大規模なシステム・インテグレーションの会社から、中規模ブティックの IT サービス部門、小規模 MSP 企業、社内 IT 部門に至るまで、さまざまな多様な組織の人々の話を聞きましたが、全員の意見が一致した点は、そのようなツールの継続的なメンテナンスには、少なくとも1人、通常は数人が、かなりの時間をかけざるを得ないという点です。「時は金なり」という古い格言を無視することはできません。最初は素晴らしい取り組みとしてスタートし、繰り返しの IT 監視タスクを自動化し管理するツールを意欲的に構築しても、やがて組織が要求する義務に変わっていき、しなければならないという制約になります。小規模な組織では、自家製ツールを維持していくのに、平均して、熟練した IT オペレーション担当者の1人が業務時間の40%を使っているという報告もあります。

そこで、社内ツールを構築するのにかかる総費用を考えてみましょう。少なくとも3つの要素 - 構築のコスト、メンテナンスコスト、そしてオポチュニティコスト(機会費用)- を考慮する必要があります。また、後で移行費用がかかることもあります。

DIY ネットワーク監視ツールの構築コスト

事前に計画されて始まるわけではないことが多く、ツールの初期バージョンを構築するコストの計算は少し難しいです。ツールを構築するのに、小規模な IT サービス部門で経験豊富な IT オペレーション技術者が半年の間、業務時間の50% をあてると仮定しましょう。その技術者の年俸を50,000ドルとすると、初期硬直コストは12,500ドル($ 50,000 x 0.5 x 0.5)です。

メンテナンスコスト

テクノロジーはコンスタントに進化しているので、ユーザーからの要求項目は継続的に高度化するでしょう。そういったニーズを満たすための新機能の追加を含めて、自社製監視ツールの維持および更新に、1人のエンジニアの業務時間の最大30%が必要であると仮定することは合理的だと思われます。したがって、年間維持費は 15,000ドル($ 50,000 x 0.3)と計算するのが妥当でしょう。

オポチュニティコスト

オポチュニティコストは通常「隠れた」コストであり、これを考慮し忘れる組織が多いようです。IT サービス会社や多くの社内IT部門は、資格のあるエンジニアのために、顧客に対して固定の時間単位または日単位の料金を請求します。前項の、IT エンジニアの1人が自社製ツールのメンテナンスに業務時間の30%をあてているという想定をここでも使うことにします。典型的な業界標準として、以下の数字を使うことができます。

  • エンジニアに支払われるべき料金:400ドル/日
  • エンジニア1人当たりの請求可能日数:220日

オポチュニティコスト、つまり、IT エンジニアが自家製ツールのメンテナンスのために企業として逸した"収益の損失"は、400ドル x 220 x 0.3 =  26,400ドルになります。

実際にかかるコスト

ここまでで、実際にかかるコストを見てみましょう。

ツール構築初期コスト

$12,500

年間ツール維持コスト
(メンテナンスコスト + オポチュニティコスト)

$41,400

多くの組織は自家製ツールを維持するのに必要な正確なコストをよく理解していません。洞察力の優れた組織なら、自家製ツールの総コストを認識すると、購入してすぐに使える COTS ソリューションを調達することを検討するでしょう。ここで注意すべき点は、そのためには新たなもう一つのコストが発生するという点です。すなわち、移行コストと呼ばれるコストです。次のような項目を考慮する必要があります。

  • 新しい COTS ソリューションのベンダー評価とセクションプロセス(RFP フェーズを含む可能性があります)
  • 選択された COTS ソリューションのインストール、設定、およびユーザートレーニング
  • 自社製ツールから COTS ソリューションへの顧客側の切り替え/移行
  • COTS ソリューションの継続的な維持・管理

ツールを自社で構築するか、購入するかについては、いろいろな見解があるでしょう。ただ、監視ツールを自社で構築すれば安くすむように見えても、実際のコストは予想以上に高くなる可能性があることには注意が必要だと思います。

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