PRTG から WhatsUp Gold への移行は一見ハードルが高く感じられるかもしれませんが、適切なアプローチを取れば、スムーズに移行でき、より強力な監視機能とシンプルなユーザーエクスペリエンスを実現できます。WhatsUp Gold は、直感的なダッシュボード、柔軟なライセンス体系に加え、ネットワークトラフィック分析、アプリケーション監視、統合ネットワーク検出と対応 (NDR) などの高度な機能を備えており、ハイブリッド環境全体にわたる包括的な可視化を提供します。
このブログでは、移行を成功させるための5つの重要なステップをご紹介するとともに、PRTG と WhatsUp Gold との比較や、WhatsUp Gold への移行のメリットなどについても解説します。
移行を開始する前に、次の点を確認してください。
まず、PRTG でデバイスアクセスに使用しているすべての認証情報 (SNMP、WMI、API 認証情報) を収集します。これにより、WhatsUp Gold での検出および監視をスムーズに実行できます。
WhatsUp Gold のメリット:
PRTG では、認証情報はグループから継承され、必要に応じて上書きできます。一方、WhatsUp Gold では、各デバイスが認証情報タイプごとに個別の認証情報を使用します。PRTG からすべての認証情報を収集し、継承設定を整理した後、それぞれを WhatsUp Gold の認証情報ライブラリに追加します。WhatsUp Gold では、これらの認証情報を検出スキャン時に利用でき、適切な認証情報が該当するデバイスに自動的に割り当てられます。検出時に認証情報を提供することで、WhatsUp Gold はデバイスを識別し、適切なモニタを関連付けることができます。
メモ: 最初の検出スキャンを実行する前に、すべての認証情報を WhatsUp Gold の認証情報ライブラリに追加してください。
WhatsUp Gold の レイヤ 2/3 検出機能を使用してネットワークを自動スキャンし、環境のマップを作成します。WhatsUp Gold では、各デバイスグループごとに自動生成マップとカスタムマップが関連付けられており、ライセンスに影響を与えることなく、デバイスを複数のグループに所属させることができます。この機能は視覚的なトポロジーマップを提供します。PRTG のセンサーベースのアプローチと比較して、監視カバレッジの確認やギャップの特定が容易になります。
PRTG の自動検出グループを確認し、後で使用するために必要な情報をコピーします。環境によっては、PRTG の UI からエクスポートすることも可能ですが、操作が分かりにくい場合があります。取得したアドレスおよびホスト名は、WhatsUp Gold の「New Discovery Scan」に貼り付けて使用できます。
環境の規模が小さい場合は、PRTG の UI から IP アドレスおよびホスト名をエクスポートする方法を選択することが可能な場合もあります。(執筆者の環境では 1,000 件を超えるレコードがあったため、レポート生成が停止したままになってしまいました。いずれのエクスポートオプションも正常に機能せず、UI 上で利用できた XML 形式も理想的とは言えませんでした。)
PRTG の UI でコピー&ペーストを行う方法は煩雑だったため、別の方法を検討しました。調査したところ、PRTG API を操作するための非公式 PowerShell モジュールがあることがわかりました。そこで、WhatsUp Gold の PowerShell モジュール、「WhatsUpGoldPS」を使用し、IP アドレスの一覧を取得して WhatsUp Gold サーバーへ引き渡しました。次のコマンドを実行しました😊
# ---- Config ---- $PrtgServer = '192.168.74.104' $WugServer = '192.168.74.74' $WugProtocol = 'https' $IgnoreSslErrors = $true # set $false if you want strict SSL # ---- Install modules if required & import them try { if (-not (Get-Module -ListAvailable -Name 'PrtgAPI')) {Install-Module PrtgAPI -Scope CurrentUser -Force -AllowClobber} Import-Module PrtgAPI -ErrorAction Stop if (-not (Get-Module -ListAvailable -Name 'WhatsUpGoldPS')) {Install-Module WhatsUpGoldPS -Scope CurrentUser -Force -AllowClobber} Import-Module WhatsUpGoldPS -ErrorAction Stop } catch { throw "Module install/import failed: $($_.Exception.Message)" } # ---- Credentials ---- if (-not $PRTGCred) { $PRTGCred = Get-Credential -Message "Enter PRTG username and password" } if (-not $WUGCred) { $WUGCred = Get-Credential -Message "Enter WhatsUp Gold username and password" } # ---- Connect to PRTG and collect IPs/Hostnames ---- try { if ($IgnoreSslErrors) { Connect-PrtgServer -Server $PrtgServer -Credential $PRTGCred -IgnoreSSL -Force | Out-Null } else { Connect-PrtgServer -Server $PrtgServer -Credential $PRTGCred -Force | Out-Null } $devices = Get-Device if (-not $devices) { throw "No devices returned from PRTG." } $ipList = $devices | Where-Object { $_.Host -and $_.Host.Trim() } | ForEach-Object { $_.Host.Trim() } | Sort-Object -Unique if (-not $ipList -or $ipList.Count -eq 0) { throw "No usable Host values found on PRTG devices." } } catch { throw "PRTG step failed: $($_.Exception.Message)" } # ---- Connect to WhatsUp Gold and add devices ---- try { if ($IgnoreSslErrors) { Connect-WUGServer -serverUri $WugServer -Protocol $WugProtocol -IgnoreSSLErrors -Credential $WUGCred | Out-Null } else { Connect-WUGServer -serverUri $WugServer -Protocol $WugProtocol -Credential $WUGCred | Out-Null } Add-WUGDevice -IpOrName $ipList Write-Host "Added/submitted $($ipList.Count) targets to WhatsUp Gold." } catch { throw "WUG step failed: $($_.Exception.Message)" }
PRTG のアラート通知やアクションは、WhatsUp Gold 上で再設定する必要があります。
WhatsUp Gold には、すぐに利用可能で完全にカスタマイズ可能なダッシュボードが用意されています。ユーザーごとのダッシュボード表示が可能であり、IT 部門の各メンバーは最優先で対応すべき問題が何であるかがわかります。WhatsUp Gold 内の各種レポート (ダッシュボードを含む) は、様々なファイル形式に容易にエクスポート可能です。先進的かつ安全な認可フレームワークである OAuth 2.0 を利用して、レポートのスケジュール配信を設定することもできます。
すべての重要なデバイスおよびサービスが監視対象となっていることを確認するため、ギャップ分析を実施します。
| PRTG の用語 | 対応する WhatsUp Gold の用語 |
|---|---|
| Sensor | アクティブ監視、パフォーマンス監視、パッシブ監視 |
| Probe | スケーラビリティポーラー、追加インスタンス、セントラル/リモート |
| Notification | アクション、アクションポリシー、アラートセンター |
| Device Tree | デバイスグループ |
| Auto discover groups | 自動化ワークフローによるスケジュールされた検出 |
| Tickets | サードパーティ製チケットシステムとの統合 |
| Devices | デバイス (アクティブ、パッシブ、パフォーマンス監視の主要な集約ポイント) |
| Dependencies | WhatsUp Gold の依存関係は、ダウン依存とアップ依存の両方とも自動設定およびカスタマイズ可能 |
| Add Group | WhatsUp Gold のデバイスグループは、デバイスグループ一覧で右クリックし、[新しいグループ] を選択することで追加可能 |
| Add Auto-Discovery Group | WhatsUp Gold では、[検出] と [監視] が明確に分かれています。[検出] ナビゲーションメニューには、これまでに検出したすべてのシステムが表示されます。その中から監視対象とするデバイスを選択すると、それらは [My Network] ナビゲーションメニューに表示されます。これらの WUG の機能を組み合わせることで、同様の機能をより柔軟なオプションで実現できます。 |
| Add Device | My Network → デバイスの追加。デバイスグループを右クリックして表示されるメニューから選択するか、デバイスグループを選択してメニューアイコン (≡) をクリックして追加します。 |
| Libraries | レポート/アクセス用のデバイスグループ |
| Top 10 Lists, Current Value, Historic Data, etc. | 事前設定済みでカスタマイズ可能なフィルターを備えたダッシュボードとレポート |
| Similar sensors | 不要です。WhatsUp Gold は、ライセンスを最大限に活用できるよう設計されています。 |
| Tags | タグのような機能を実現するのに、デバイス属性を活用できます。 |
| Alarms | 現在の問題を表示するダッシュボード、確認応答付きの Web アラームパネル、レポート |
| Map | デバイスグループには、自動生成されカスタマイズ可能なネットワークトポロジーが付属しています。これらのグループは、様々な形式でダッシュボードやレポートに表示できます。 |
| Reports | [Analyze] ナビゲーションメニューには、タイプ別に分類された標準レポートが用意されています。各ダッシュボードには任意のレポート項目を表示できます。また、画面右上のグローバル検索からレポートを検索することも可能です。 |
| Logs | WhatsUp Gold は、システムログを分類するだけでなく、Elastic のイベント収集スタックを活用したログ管理機能も備えています。Windows イベントと Syslog の両方を取り込むことができます。 |
| Object History | Web ユーザーアクティビティログ |
| Setup | [設定] ナビゲーションメニューから、カテゴリ別に整理された各種設定オプションへアクセスできます。 |
| PRTG Multiboard | WhatsUp Gold の分散型監視機能を使用すると、複数の WhatsUp Gold インスタンスのダッシュボードレポートを、単一の Web UI 画面上で表示できます。 |
| PRTG Apps | WhatsUp Gold 360 は、監視情報を安全にクラウドに同期し、https://portal.whatsupgold.com 上で、どの Web ブラウザからでもアクセスできます。 |
| Auto Update | WhatsUp Gold は新しいリリースやアップデートが利用可能になると通知しますが、更新作業は手動で行う必要があります。WhatsUp Gold のリリースについては、whatsupgold.com/lifecycle をご参照ください。 |
| Dark Mode | WhatsUp Gold のダークモードは、ユーザーごとの設定であり、[ユーザー設定] からアクセスできます。 |
| SSO | WhatsUp Gold の同等機能は OpenID Connect 連携です。WhatsUp Gold は、Azure Entra ID (旧 Active Directory)、Okta、Auth0、および Windows Server 2019 向け Active Directory Federation Services (AD FS) との連携について認定を受けています。 |
| PRTG desktop app | WhatsUp Gold の高速かつ最適化された Web アプリケーションは、デスクトップアプリなしで利用できます。 |
| PRTG For IOS/Android | WhatsUp Gold には公式の iOS/Android アプリケーションはありません。その代わりに、クラウドホスト型の Web アプリケーションである WhatsUp Gold 360 を使い、https://portal.whatsupgold.com にアクセスすることで、Web ブラウザを備えた任意のシステムからデータにアクセスできます。 |
| Notification Delivery | WhatsUp Gold のメールアクションおよび通知機能では、アクションごとに配信方法を個別に設定できます。いくつでもアクションを作成し、アクティブ監視の状態変化、デバイスの状態変化、パッシブ監視のイベントに関連付けることが可能です。 |
| Notification Contacts | WhatsUp Gold のアクションライブラリで、メール、SMS、その他の通知タイプをアクション単位で設定できます。 |
| Schedules | WhatsUp Gold には、メンテナンススケジュール、ブラックアウトスケジュール、検出スキャンのスケジュール、定期実行アクションなど、複数のスケジュール機能が備わっています。 |
| Cores & Probes | WhatsUp Gold のポーラー情報は、[設定] → [システム設定] → [ポーリング設定] から確認できます。また、「Poller Health」ダッシュボードレポートには、ポーラーの状態とパフォーマンス情報が表示されます。 |
| Scanning intervals | WhatsUp Gold のポーリング間隔は、最短10秒から最長1日まで設定可能です。アクティブ監視のデフォルトの収集間隔は60秒、パフォーマンス監視は10分です。 |
| Unusual detection | WhatsUp Gold のアラートセンターのしきい値設定を利用し、パフォーマンスが想定値を超えた場合に通知を受け取ることができます。 |
| Administrative Tools for the PRTG Core Server | WhatsUp Gold には「WUGMD」アプリケーションが含まれており、お客様環境のサポートに必要な情報を収集、整理し、ケースが作成された場合はプログレスのテクニカルサポートに通知されます。特定のサービスを開始、停止、再起動するには、[設定] → [システムサービス] へ移動します。WhatsUp Gold のすべての設定および監視データは Microsoft SQL データベースに保存され、必要に応じてバックアップおよびリストアが可能です。 |
| Experimental features | WhatsUp Gold のベータ版は、カスタマー検証プログラム (CVP) を通じて管理されています。CVP は、WhatsUp Gold のお客様であれば無償で参加できます。このプログラムでは、初期段階の UX デザインや開発チームの進行中の取り組みをご紹介するとともに、お客様がアイデアやフィードバックを提供できる場所としてもご利用いただけます。 |
PRTG と WhatsUp Gold との主な違いを次の表にまとめましたので、参考にしてください。
| 機能 | PRTG | WhatsUp Gold |
|---|---|---|
| ネットワーク検出とマッピング | センサーベースで、グループ化は手作業が必要 | レイヤ 2/3 の自動検出と動的なトポロジーマップ |
| アラートと通知 | トリガーは基本的なものに限られ、エスカレーションも限定的 | 高度なアクションポリシー、マルチチャネル通知 (メール、SMS、Teams、Slack)、自動修復 |
| レポートとダッシュボード | 静的レポート、カスタマイズは限定的 | 完全にカスタマイズ可能なダッシュボード、NOC ビューア、OAuth 2.0 によるスケジュールされたエクスポート |
| ライセンス体系 | センサーベース (複雑で、大規模環境ではコストが高くなりがち) | デバイス・ベース (シンプルで、予測しやすい) |
| セキュリティとコンプライアンス | 限定的 | 統合 NDR、ログ管理、設定管理 |
| スケーラビリティ | 分散環境を監視するにはセットアップが複雑 | Enterprise Plus は、大規模な分散環境を簡単にサポートします。 |
| ユーザーインターフェース | フォーム中心の Web UI と過剰なメニュー項目 | IT 部門向けに特化された、直感的で高速な Web アプリケーション |
移行するツールとして、SolarWinds、Nagios、Zabbix、NetCrunch のような他のツールもありますが、WhatsUp Gold の次のような特長を考慮すれば、WhatsUp Gold が最適であることをご理解いただけるのではないでしょうか?
WhatsUp Gold では、お客様独自の要件に最適なソリューションを選択できるよう、永久ライセンスとサブスクリプション・ライセンスの2種類のライセンスのタイプを用意しています。それぞれのタイプには、次のようなエディションがあります。
WhatsUp Gold 永久ライセンス:
WhatsUp Gold サブスクリプション・ライセンス:
次のような点から、PRTG からの移行には、Enterprise Plus エディションが推奨されます。
はい。オンプレミス、クラウド、分散ネットワーク全体にわたる可視性を提供します。
センサー単位ではなく、デバイス単位で課金されます。例えば、1台のデバイスあたり数千のメトリクスを監視しても、追加費用は発生しません。
はい。WhatsUp Gold は、サードパーティー製のチケットシステムとの統合をサポートしています。
はい。WhatsUp Gold は、30日間無料でご試用いただけます。申請していただければ、試用期間を延長することも可能です。
はい。WhatsUp Gold 360 クラウドポータル (ブラウザベース) 経由でアクセス可能です。Enterprise と Enterprise Plus サブスクリプションには、WhatsUp Gold 360 へのアクセスが含まれています。
PRTG から WhatsUp Gold への移行は、監視戦略を最新化する絶好の機会です。移行前のチェックリストを確認し、ステップ1からステップ5まで、しっかりとステップを踏んで移行を実施すれば、可視性の向上、ワークフローの効率化、最新のハイブリッド IT 環境に最適化されたプラットフォームを実現できます。
WhatsUp Gold への移行にご関心がお有りの場合は、是非当社までお問い合わせください。または、30日間の無料試用版をダウンロードしてお試しください。
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