モノのインターネット(IoT)による便利さの背後に存在する問題、仕事の場に持ち込まれる各種のモバイル・デバイス、日常業務を遂行するために使用される様々なアプリケーションやサービスは、現代のIT部門が対処しなければならない問題のほんの一部です。

絶え間なく進化するIT環境インフラストラクチャ、セキュリティ侵害、そして中断発生時の高いコストなどの状況のもと、IT部門には、ITバックエンドが効率的かつシームレスに実行されなければならないというプレッシャーがかかります。

ここでは、IT の複雑さのために統制がとれなくなってしまうことを避けるための3つのヒントを紹介します。

1. IT 環境をコントロールする

多数の IT 管理者が今日の IT 環境が非常に複雑になってきていると痛感しており、深まる IT の複雑さによって業務を成し遂げるのが難しくなっていると考えています。

IT 部門は、ますます複雑化する技術によってもたらされる絶え間ない変化に対処しなければならないと同時に、新しくて、異種、かつ非同期の通信デバイスとアプリケーションの全範囲を管理する必要があります。

これらの課題に対処するには、適切な方策を立てて入念に準備することが肝要です。IT部門が直面する主要な障害とは何かを分析して理解し、複雑なIT環境をコントロールする必要があります。

2. 何がアップで何がダウンなのかを正確に把握する

技術革新は急速に進んでおり、結果として生じるIT環境の複雑さに追いつくことは至難の技です。増大するクラウド・アプリケーション、仮想化、BYODポリシーなど、新しい技術に対応するための困難さに直面して、ITインフラストラクチャのコントロールを失う可能性があると懸念するIT部門は少なくありません。

しっかりと計画を立てて、組織や環境の変化に連動するインフラストラクチャへの要求項目に即座に対応できる、柔軟で拡張性が高い監視ソリューションを装備することが重要です。

ネットワークまたはアプリケーションが中断すると、収入機会の喪失はもちろん、そのほかにも多くの悪影響が生じます。不満を抱く従業員やサービス内容に満足しない顧客は、企業の評判に悪影響を与える可能性があります。

ネットワークやアプリケーションの中断を防ぐ最も効果的な方法は、それがどこでどういう状況になった場合に発生するのかを理解し、それを防ぐ手段をとることです。ある統計レポートによれば、回答者の半数近くが、確実なコントロールのために監視したいIT環境のすべてを監視できていない(または、わからない)と述べています。その理由としては、予算の制約、時間・人員の不足、対処しなければならないIT環境の複雑さ、未検出デバイスが挙げられています。

回答者の4分の1は、監視したいものを監視できない理由として、4つの「すべて」が関与していると答えています。適切なネットワーク監視ソリューションは、実際に中断が発生する前に、中断につながりそうな問題を積極的に検出できます。

3. あまり多くのツールを使い過ぎない

IT部門では、ネットワークを監視するために複数のツールを使用することがよくあります。その結果、アプリケーションやインフラストラクチャのパフォーマンスを正確かつ包括的に把握しようとして何度もツールを切り替えることになり、ツール切り替えのために時間をとられ過ぎることになります。パフォーマンスの全体像を簡単に把握できるソリューションがあれば、その余分な時間はほかのもっと生産的な仕事に充てることができます。

複数のデバイス、アプリケーション、ネットワークが混在していても、一箇所からすべてを監視できる監視ソリューションがあれば、インフラストラクチャ全体のパフォーマンス状況をしっかり監視して把握できます。

まったく同じ2つのITインフラストラクチャというのは存在しませんから、何にでもすべてにフィットする監視ソリューションは考えにくく、それぞれ独自のITインフラストラクチャに最適な監視ができるよう調整する必要があるでしょう。そこで、制限が少なく思いがけない追加コストがかからない、柔軟性の高い監視ソリューションを選択することが重要になります。また、組織独自のITインフラストラクチャをしっかり監視できるかどうかを見極めるために、無料で試用できることも大切でしょう。

技術は日進月歩で進化しており、ITの複雑さもコントロールが困難になるほど増大し続けます。既述のように、深まるITの複雑さによって業務を成し遂げるのが難しくなっていると懸念するIT管理者が大勢います。これはもはや単なるIT問題ではなく、ビジネス全体の問題です。動的な環境の変化に対応できなければ、市場で効果的に競合することが難しくなり、大きなハンディキャップになり得ます。

IT部門が解決しなければならない独自の課題を正確に分析し、コスト効率が高くて一箇所からIT環境全体を監視してコントロールでき、ビジネスの優先順位の変化にも対応できる柔軟性を持ったソリューションの使用を検討することが不可欠です。