先日、新しいソファを探そうとして、いくつかの地元の家具店の Web サイトにアクセスしました。その中で1件の人気店の Web サイトがうまく稼働しておらず、ほとんど情報が得られませんでした。その店のフェイスブック広告を受け取ったので、クリックしてみましたが、やはり何の応答もありませんでした。結局、ソファは別の家具店から購入することにしました。

Web サイトを立ち上げても、サイトが問題なく稼働しているかどうか、しっかりチェックしていない組織は思いのほか多いものです。製品を購入する可能性のある誰かがサイトにアクセスしても、応答を得るのに数秒かかってしまったら、フラストレーションを感じ、製品について検討することなく、悪い印象を持って去っていきます。

Web サイトをチェックしていない企業が、自社の Web サイトに問題があることに気が付くのは、誰かが不満や怒りをぶつけたり、問い合わせをしてきたときですが、たいていの Web サイト訪問客はあえて面倒なことはせず、あきらめます。多くの場合、サイトの遅延やダウンを見つけるのは、積極的に自社サイトにアクセスしている社員です。

それぞれの組織にとって、Web サイトは無駄にするにはあまりにも重要なリソースです。ビジネスの中核であり、顧客やパートナーに重要な情報を提供するとともに、サイト訪問者に製品やサービスについての詳細を提示して購入への道筋をつけるものです。Web サイトが信頼できる充実したものでないと、見込み客に興味を持ってもらうことができません。まさに、ビジネスの顔であり、面倒だからほおっておく、といった態度で対処して済ませられるものではありません。

Web サイトを持つ組織は、次のことを認識する必要があります。

  • Web サイト訪問者の87%は、ページの読み込みに2秒以上かかったら、Web サイトから出ていく
  • 理想的な読み込み時間は1~2秒以下
  • Google の目標は、独自のページを半秒以内に読み込むこと
  • Google は読み込みに時間がかかる Web サイトに否定的なランキングを与える

サイトがダウンしてしまうことは論外ですが、適切なパフォーマンスを確保できなければ効果は期待できません。それどころか、信頼できないというマイナスの評価を受けてしまう恐れもあります。そのため、Web サイトの監視が重要になります。

Web サイトの監視サービス契約をして毎月サービスに対して支払うという選択をした場合、ネットワークは動的に変化することもあり、毎月の課金額を予測しにくいという問題があるばかりでなく、基になるデータの一部がファイアウォールの内側でホストされている場合は、内部ネットワークとの関連がわからないので詳細を分析することができないという難点があります。

Web サイトの監視を行う場合、より優れた選択肢は、すべてを所有し、コントロールや設定、調節ができる自社内で監視することです。ネットワーク全体の可用性とパフォーマンスを追跡する統合ネットワーク監視の一部に組み込む形での Web サイト監視であれば、より望ましいでしょう。

Web サイトの監視

Web サイトの監視とは、Web サイトの可用性とパフォーマンスを追跡し、Web サイトがダウンしないよう、また、良好なパフォーマンスを維持するよう最善の方策をとることです。そのためには、問題の兆候が見られたら警告通知を受けるように設定し、問題の根本原因を迅速に特定して、問題解決する必要があります。

アラート

監視のためには、可能なあらゆるデータを取得する必要があります。正常に稼働していることを示すデータも大量にあるので、それらをすべて管理者が常時チェックするのは不可能で、非効率的です。監視システムを、問題の兆候を示すデータがあったときに警告通知(アラート)を行うように設定しておけば、アラートがあったときだけ対処すれば済みます。優れた Web サイト監視ソリューションを使用すると、依存関係を含め、アラートを生成するための条件を細かく制御できます。

ダッシュボード

アラートは、すぐに原因の解明にとりかかる必要がある問題の兆候を警告しますが、Web アプリケーションの状態をリアルタイムで可視化できるダッシュボードも効果的です。一目でステータスが把握できるのは大きな強みです。Web サイトのパフォーマンスが時間の経過と共にどう変化しているかを分析して、断続的な問題を発見、診断することもできます。

エンドユーザーへの応答時間

Web サイトは、エンドユーザーにとってどのように見えるかが重要です。応答時間が遅ければ、エンドユーザーは辛抱強く待つことはせず、別のサイトを探します。プログレスのネットワーク監視ソリューションである WhatsUp Gold を使用すると、プログレスの iMacros と iDrone 拡張ソフトウェアを使って、ネットワーク内のどこででも動作する監視スクリプトを作成し、エンドツーエンドの応答時間を測定できます。

HTTP コンテンツの監視

Web は HTTP に関するものであり、HTTP プロトコルは Web パフォーマンスの状態を調べるための鍵となります。WhatsUp Gold は、HTTP を使用して Web ページのコンテンツを監視および警告します。

WhatsUp Gold の HTTP コンテンツモニタは、特定の Web ページをチェックして、適切なコンテンツが実際に表示されていることを確認します。URL を要求し、HTTP 応答を、想定されるコンテンツ、ページに表示されるべき特定のテキスト文字列などと照合して確認します。文字列が見つからない場合は、ページがダウンしているか、欠落しているか、変更されている可能性があり、Web ページを更新する必要があります。

HTTP コンテンツモニタの具体的な使用方法は、別のブログ「WhatsUp Gold を使った Zoom の監視」に記載されているので、ご参照ください。

Web サイトは単一の独立アプリケーションではありません

Web サイトはただ単独で存在するわけではなく、多様な方式で様々なものと接続しています。例えば、Microsoft SharePoint  や Web コンテンツ管理ソリューションなど、データをフィードする他のアプリケーションに接続している可能性があります。 この意味で、Web アプリケーションは、それをサポートするすべてのソフトウェアの複合であると考えられ、より広範な全体的な視野から、監視を実施する必要があります。Web サイトが内部サーバーでホストされている場合は、サーバーの可用性とパフォーマンスも監視する必要があります。Web サイト監視をその一部とする、統合的なネットワーク監視ソリューションが切望される理由です。