Amazon が犯した失敗を避けるには

Amazon がプロモーションに力を注いでいる恒例の大イベント、プライムデーは、今年(7月16・17日)、最初の一歩でつまづきました。Amazon のサイトが何時間も応答せず、買い物客は、目玉商品の代わりに、言い訳テキストつきの犬の写真ばかりを見せられるはめになりました。 リアルタイムWebステータスサービス downdetector.com は、立ち上げ直後に24,278件という驚くべき数の障害レポートを表示しました。

ショッピングしようとしていないユーザーでも、Amazon Prime ストリーミングサービス、Amazon Echo のサービスにアクセスできないという悪影響もあったようです。Amazon 関係のWebサイトでは、避けられないループに巻き込まれ続けたり、チェックアウトできなかったり、取引が消えたりするなど、数多くの問題が続いていました。

当然の結果として、オンラインの反応は、特にツイッター上で、熾烈でした。大宣伝されていた目玉商品にアクセスできないといった苦情はもとより、数々の Amazon に対する批判が噴出しました。嫌味たっぷりに、ウォルマートやターゲットのWebサイトは稼働していてたくさんの似たようなセール品がある、などとツイートする人もいました。Amazon は、これらに反応して次のようにツイートしましたが、多くの人は上から目線だと反感 を抱いたようです。

皮肉なことに、Amazon の大きな資金源の1つである Amazon Web Services(AWS)は、このようなトラフィックの急増に対処できる拡張可能な容量を提供できるはずになっています。この事態は Amazon にとって好ましいものではありません。

しかし、彼らはこの事態を問題視していません。憂慮する必要がないからです。Amazon は、すでにこのプライムデーが大きな成功を収め、過去の記録を上回った と豪語しています。Amazon は、サービスに満足していなくても利用し続ける人を維持する大規模な商業インフラストラクチャ(Prime、Echo、Fire TV、ホールフーズなど)を持っています。Amazon は顧客が戻って来ることを知っています。そして、Amazon はどんなにたくさんの否定的な宣伝があっても、それによって多くの影響を受けるには大き過ぎます。

ですが、普通の会社はこのようなレベルの痛手に耐えられるでしょうか?

世界三大テクノロジー企業の1つではない他のすべての企業にとって、この事態から学ぶべき教訓があります。

Amazon の失敗から学ぶべき教訓

筆者がプライムデーの大失態から引き出した3つの教訓は次の通りです。

  1. 十分な準備と対策 – Amazon は何が起きるかわかっていました。自らプライムデーの範囲と期間を拡大し、特別な36時間の間のユーザーのアクセスが激増することは想定の範囲内だったはずです。それでも、需要を満たせませんでした。Amazon 側の詳細な事情にはここでは言及しませんが、予測されるトラフィックの急増に備えてシステムを何度もチェックし対策を立てることは、見識あるテクノロジー企業としては当然の施策でしょう。Amazon に起こったことは、どの企業にも起こり得ます。

  2. 迅速な対応 – 準備万全と思っても、問題が発生するのを100%防ぐことはできません。問題が発生したら、ただちに対応してください。ネットワーク問題の解決そのものに限りません。Amazon が、苛立ち激怒する顧客に応答するまでに、数時間かかりました。ネットワーク問題を即時に解決することは困難だとしても、問題発生を認識した時点でPRでダメージコントロールに着手するべきでした。Amazon は、様々なダメージを与える悪口雑言を吸収して余りある巨大さを持っていますが、一般の会社はどうでしょうか?

  3. 誠実さ – Amazon の応答は遅れた上に1つのツイートに限定され、謝罪というより自賛に近いレベルの内容でした。一部で問題が発生しているものの、Amazon の売り上げは伸びている、というメッセージは、怒れる顧客が望むものではありません。ウェブサイト上の問題を承認していますか?遅延に対する謝罪はありますか?エラーページにキュートな犬の写真が添付されているからといって、50回も見せられたら苛立ちを感じるとは思わないのでしょうか?たとえ問題がすぐに解決されなくても、誠実で真摯な謝罪を受けた顧客は、戻ってくる可能性が高いことが証明されています。Amazon は、支払いをする顧客に後味の悪い思いをさせたとしても、その不具合について謝罪しないことで打撃を受けることはないでしょう。そのような余裕のある会社は、どれほどあるでしょうか?

巨大企業 Amazon は、これらの失敗を犯しても十分耐えられる基盤があります。同様の強固な基盤がない企業は、この大失態から教訓を得て、類似の失敗を犯さないよう心掛けるのが賢明でしょう。

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