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IT インフラストラクチャ監視における Syslog 監視の役割

熱心な野球ファンなら、試合が行われるたびに様々な統計情報が蓄積されて保存され、記録された統計情報が様々な視点から分析されることを知っています。各打者の打席ごとのパフォーマンス、各投手の打者別投球内容、試合の最終イニングまでのスコアなど、シーズンを通して何千、何万もの統計情報が蓄積されます。メジャーリーグベースボールでは、これらの記録は、チームオーナーやフロントオフィスのマネージャーが選手の年俸を決めたり、監督やコーチが事前あるいはリアルタイムで試合の戦略を検討するときなど、様々な形で利用されます。他の統計情報同様、これらの統計情報はデータベースに記録されます。

メジャーリーグベースボールにおいてチームの運営や試合に勝つための戦略策定のために統計情報が重要な役割を果たすのと同様、IT 分野においても、システム内で発生するアクティビティやアクション、イベントを詳細に記録した情報は IT インフラストラクチャを管理する上で極めて重要な役割を果たします。このブログでは、IT インフラストラクチャを管理するのに欠かせない Syslog 情報とその監視について説明します。

Syslog とは何か?

Syslog は、ネットワークデバイスがロギングサーバーと通信するためのネットワークプロトコルです。Syslog 規格を使用してサーバーと通信できるように設定されたデバイスが標準化された形式でメッセージを送信し、Syslog サーバーはクライアントからのメッセージをリッスンしてログに記録します。アプリケーションやインフラストラクチャのコンポーネントであるデバイスが生成する Syslog メッセージには、通常、エラー、警告、システムアクティビティ、発生する可能性のあるイベントなどに関する情報が含まれます。Syslog は、UDP や TCP などのトランスポートプロトコルを使用して送信され、データベースまたはプレーンテキストファイルに保存されます。

Syslog の注目すべき特徴は、OS にほとんど依存しないことです。Linux を含む Unix 系のオペレーティングシステムでは Syslog が標準的なログ記録方式になっており、また MacOS も Syslog メッセージを生成できます。Windows サーバーは Syslog 生成を標準でサポートしてはいませんが、サードパーティーのプラグインやツールをダウンロードして、Windows デバイスが Syslog サーバーと通信できるようにすることがが可能です。

Syslog 監視

Syslog 監視とは、ソフトウェアがネットワークに接続されたデバイスからシステムログメッセージを取得して記録する内部プロセスであり、そのメッセージを生成したデバイスで何が起こっているかを分析することができます。Syslog サーバーを設定して、クライアントからのメッセージを受け取り、記録して分析します。

ITインフラストラクチャにおける Syslog 監視の重要性

組織の IT インフラストラクチャは、大規模かつ複雑で、業務時間には膨大な数のネットワークデバイスが同時にネットワークに接続され、常にサーバーにメッセージを送信しています。たとえ軽微なものであったとしても、何かエラーが発生すればメッセージには何が起こっているかに関する詳細が必ず含まれます。IT インフラストラクチャを管理する IT 部門では、何か問題があればトラブルシューティングを行う必要がありますが、それには Syslog 監視を行って、これらのメッセージにアクセスするのが効果的です。Syslog 監視でシステムの動作状況と全体的なパフォーマンスを可視化でき、エラーが発生した場合は、何が起こっているのか、エラーの原因は何か、といった詳細を把握して対処できます。

ただし、Syslog 監視の実装と運用は、それほど単純で簡単なことではありません。Syslog 監視を実施しようとする場合、いくつかの点に注意する必要があります。まず、認証プロトコルなどの特定のセキュリティプロトコルが必要です。また、Syslog をサーバーに保存する際、UDP トランスポートの信頼性も懸念材料になり得ます。さらに、Syslog の実際のメッセージの形式に一貫性がない可能性を留意しながら、ログメッセージをユーザーが読みやすいかたちに変換することも必要になってきます。

Syslog 監視のメリット

Syslog 監視を導入すると、以下のような様々なメリットがあります。

セキュリティの強化

Syslog 監視は、ログメッセージ内の不審なアクティビティ、潜在的な異常、不審なパターンなどを検出するのに役立ちます。例えば、未確認のデバイスがネットワークに接続され、内部の重要なビジネスリソースにアクセスしようとしているようなケースは、Syslog 監視によって検出でき、警告通知も可能です。

ネットワークの可視性

Syslog 監視によって、IT インフラストラクチャを可視化できます。ネットワークに接続されているデバイスからログメッセージを収集すれば、ネットワーク上のデバイスに関する情報が獲得でき、可視化が可能になります。また、トラフィックやデータの突出した増加なども検出でき、不審なアクティビティとして把握できます。

迅速なトラブルシューティング

ネットワークに何か問題が発生したら、できる限り早急に解決する必要があります。Syslog 監視を行えば、問題の検出に加えて、問題の原因を解明し、迅速にトラブルシューティングすることができます。システムが不審なログメッセージを複数受信した場合、Syslog 監視を行っていれば、ネットワークに侵入しようとしている複数の悪意のあるデバイスを確認できます。

コンプライアンスの強化

地域や業種によって様々なコンプライアンス規制を満たす必要がありますが、ほとんどの規制が、ログメッセージの収集、保存、分析に関して特定の要件を設けています。ログメッセージの収集と保存を行い、分析してネットワーク上で発生しているアクティビティを表示できる Syslog 監視は、コンプライアンスを満たすための手段を提供します。

Syslog 監視の導入

Syslog 監視を導入するには、まず、ネットワークに接続されている、ログメッセージを生成できるデバイスを確認します。サーバー、ルーター、ユーザーの PC デバイスなど、あらゆるネットワーク機器についてチェックする必要があります。それらのデバイスからのログメッセージが、単一の場所に送信され、保管されるよう、設定する必要があります。専用マシンまたはクラウド上に Syslog サーバーをセットアップすると、デバイスから収集された Syslog を一か所にまとめて記録できます。

さらに、どのデバイスがログメッセージを送信できるかについて詳細に設定することもでき、また、ログメッセージをどのようにフィルタリングするかのルールを設定することもできます。

Syslog サーバーには、何らかの問題が検出された場合に、電子メールやテキストメッセージなどで警告通知を行うように設定することも重要です。別のツールを利用して Syslog サーバー自体を監視することも可能です。

プログレスの IT インフラストラクチャ監視ソフトウェアWhatsUp Gold には、ログ管理モジュールがあり、Windows イベントログと Syslog を取り込んでフィルタリングできます。WhatsUp Gold に関してご質問があれば、何なりとお問い合わせください。