1つのSSL証明書の有効期限が切れただけで、重要なサービスが中断され、顧客の信頼を失うなど派生的に問題が大きくなる可能性があります。そこで、プログレスではインフラ監視ソリューション、WhatsUp Gold の最新バージョン、WhatsUp Gold 2025.0 に新機能、証明書の検出と監視を追加しました。この機能は、ビジネス上の問題に発展する前に証明書の問題を検出し対応できるように設計されたプロアクティブな保護対策です。
SSL 証明書の監視が重要な理由
SSL 証明書は、サーバーとユーザー間の安全な通信を確保するために不可欠ですが、その存在は見落とされがちで、有効期限が切れるまで気付かないこともあります。有効期限が切れると、ユーザーにはブラウザの警告が表示され、API が機能しなくなり、サービスが停止する可能性があります。その結果、収益の損失やブランドイメージの低下などが引き起こされ、責任者には大きなストレスとなります。
WhatsUp Gold 2025.0 では、ネットワーク全体にわたって SSL 証明書を検出および監視するプロセスを自動化しました。次のようなことができます。
- ネットワーク検出時に、SSL 証明書を持つデバイスを自動的に検出
- 証明書の有効期限を監視し、有効期限が近づいたら警告
- 期限切れや設定ミスによるサービス停止を未然に防止
どのように機能するか
WhatsUp Gold 2025.0 をインストールまたはアップグレードすると、「SSL証明書」という新しいデバイステンプレートが監視ツールキットに追加されます。バックグラウンドでは以下の処理が行われます:
- デバイスの検出時にポート443が開いている場合、他の条件を満たしていれば、WhatsUp Gold は自動的に SSL 証明書モニタを適用します。
- モニタが適用されると、ポート80または443が開いている、または特定の IIS プロセスが実行されている場合に、Web サーバーのサブロールも使用されます。
- SSL 証明書モニタは、11時間ごとに証明書の状態をチェックします。
- 証明書がすでに期限切れ、または30日以内に期限切れになる場合、対象のデバイスは「停止」として報告されます。
これは、ユーザーに影響が出る前に対応できるよう、早期にアラートを発するプロアクティブな通知システムです。
サービス停止を未然に回避
例えば、HTTPS による安全な接続を必要とする顧客向けポータルを運営していて、バックエンドサーバーの1つに、10日後に有効期限を迎える SSL 証明書があるとしましょう。適切に監視されていなければこの期限切れは見過ごされ、証明書が失効した時点で、顧客にセキュリティ警告やエラーメッセージが表示される可能性があります。
しかし、WhatsUp Gold 2025.0 を導入していれば、SSL 証明書モニタが定期チェックの中でこの問題を検出します。管理者はアラートを受け取り、証明書を更新して、ポータルは何事もなくスムーズに稼働を続けます。ダウンタイムもなく、クレームの電話もなく、ビジネス上の問題も回避できます。
これは、IT 部門が最も評価する「静かな勝利」です。ニュースになる前に問題を解決することに真の価値があります。
モニタライブラリの新機能
SSL 証明書モニタが適用されると、モニタライブラリに追加されます。デフォルト設定をカスタマイズした場合でも、WhatsUp Gold は元のテンプレートを保持しつつ、2つ目のモニタを作成するため、柔軟性を確保しながらベースラインを維持できます。
利用するには
この機能を活用するためには、以下の手順を実行してください。
- WhatsUp Gold 2025.0 にアップグレード
- ネットワーク上で検出スキャンを実行
- モニタライブラリで新しい SSL 証明書モニタを確認
- 必要に応じて、アラートのしきい値を確認およびカスタマイズ
すでに WhatsUp Gold ネットワーク監視を使用している場合、このアップグレードはシームレスに行えます。また、新たに WhatsUp Gold を導入される方にとっては、この機能はネットワーク問題が顕在化する前に対処するための多くの機能の1つとして有効にご活用いただけるはずです。
最後に
SSL 証明書の問題は、一見「些細なこと」のように思えても、大きなトラブルの原因になりかねません。WhatsUp Gold 2025.0 では、こうした問題を自動的かつインテリジェントに、そしてプロアクティブに管理できるようになりました。この新機能をどのように活用されているか、ぜひお聞かせください。WhatsUp Gold コミュニティに参加するか、カスタマー検証プログラムを通じてフィードバックをお寄せいただければ幸いです。